アービトラージとは
アービトラージってご存じでしょうか?SMBC日興証券のホームページから引用すると、
裁定取引(アービトラージ)とは、同一の価値を持つ商品の一時的な価格差(歪み)が生じた際に、割高なほうを売り、割安なほうを買い、その後、両者の価格差が縮小した時点でそれぞれの反対売買を行うことで利益を獲得しようとする取引のこと。
https://www.smbcnikko.co.jp/
terms/japan/sa/J0288.html
FXでいうと、Aという会社、Bという会社で基本的にはほぼ同じレートを示しています。しかし、まれにレートが会社間で差が開くことがあります。
USD/JPY | |
A社 | 100.100 |
B社 | 100.000 |
差 | 0.100 |
10000通貨で取引していた場合、A社、B社で同枚数のロング、ショートを持ち、差が閉じたあとに決済すればノーリスクで利益が出ます。
・A社でUSD/JPY=100.100で10000通貨ショート
・B社で USD/JPY=100.100で10000通貨ロング
たとえばこのあと円安となり、A社B社ともに100.500となったとします。その時点でA社B社どちらのポジションも決済します。
・A社 (100.100 – 100.500 ) ×10000 = -4,000円の損失
・B社 (-100.000 + 100.500 ) ×10000 = 5,000円の利益
差し引き1,000円の利益です。今回は10,000通貨で行いましたが、10倍の10万通貨で行えば利益も10倍の10,000円!100万通貨で行えば100,000円の利益です!
・・・と、もちろんこんなにうまくはいきません。
画面に張り付いてないといけないし、開いたとして即座に注文する必要もあります。そもそもここまで鞘は広がりません。
スワップアービトラージのすすめ
そこで紹介したいのがスワップアービトラージです。
画面に張り付く必要なしです。預金のような感覚でコツコツお金がたまります。
FXにはスワップポイントというものがあります。
スワップポイント(スワップ金利)とは、通貨間の金利差調整分のことです。一般的に、金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買えば、2通貨間の金利差からその差額を受け取ることができます。
https://www.rakuten-bank.co.jp/assets/fx/otcfx/first/swap.html
それなら海外通貨を買って放置しておけば?という考えもありますが、為替リスクがあります。
日々の為替の変動幅に比べると金利はごくわずかです。
例えば10,000通貨の海外通貨を購入した(ロングポジションをもった)、金利は1日数十円ずつたまっていきますが、為替の変動により数千円から数万円の利益や損が発生します。
そこで、オススメしたいのがスワップアービトラージです。
スワップポイントは業者により差があります。例として
USD/JPY 10000通貨の場合
- SBI FX トレード 買いスワップ85円/日 売りスワップ86円/日
- DMM FX 買いスワップ70円/日 売りスワップ70円/日
したがって、SBI FXトレードで10000通貨のロングポジションを持ち、DMM FX で10000通貨売りポジションを持つと毎日85-70=15円/日のスワップポイントが入ってきます。1年にすると15 円/日 ×365日 = 5,475円です。
証拠金はそれぞれ300%は確保したいです。あまりに低いと大きく為替が変動したときにロスカットされるリスクがあります。
(USD/JPY=100) × 10,000通貨 ÷ レバレッジ25倍 × 300% × L側S側2口座=240,000円
年利にすると5,475 / 240,000 = 年利2.3%です。
定期預金の年利が高くても0.2%程度なので、10倍を超えています。
さらに今回のケースは比較的安全なやり方のため、
- 証拠金維持率を下げる(証拠金に対してポジションを増やす)
- 取引する通貨を変える(トルコリラや南アフリカランドなど)
などで利率はあがります。年利5%も十分狙えると思います。しかし、その分ロスカットのリスクも高くなります。
最後に
この手法は普通にFXをする場合に比べると非常に地味です。ただし、基本的には負けることはありません。
通常のFXでは、一攫千金を夢見て多くの人が参加していますが、勝っているのは2割程度で残りの8割は負けていると言われています。
一方スワップアービトラージは、欲張らなければ確実に勝てます。必勝法と言っても過言ではありません。これって結構すごいことなんじゃないでしょうか。
最後に、投資判断は自己責任でお願いします。
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